出会う前のキミに逢いたくて
平静を装っているがスマホを握るオレの手のひらは汗だくだった。


経験上、この流れで明るい話が飛び出す確率は限りなくゼロだ。


例外であることを心の底から祈った。


だが想いは通じず、病名を聞いたとたん、目の前が真っ暗になった。


そして神様を呪った。


厄介な病気だったからだ。


しかも、よりによって原田君と同じ病気。


何でオレの周りにばっかり雨降らすんだよ。


オレはもう少しでやけを起こして建設中の古城を破壊するところだった。



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