蜜愛シンドローム ~ 陥溺の罠 ~【完】





と、なると・・・

雅人にも、この間の食事のお礼ということでお土産を買っていこうか・・・。

雅人の食の好みはわからないが、案外何でも大丈夫そうな気がする。

・・・帰りのサービスエリアで見てみよう。

と、思った時。


ガラッと障子が開き、慧が姿を現した。

お酒を飲み、かつ風呂上がりのせいか、白皙の頬が少し紅潮している。

そして暑いのだろうか、パジャマの前ボタンはひとつしか留まっておらず、均整のとれた胸元が露わになっている。


「・・・っ」


絢乃は思わずドキッとし、視線を逸らした。

・・・兄と言えど、さすがにこの姿は目の毒だ。

などと思っている絢乃の隣の布団に、慧はぼすっと倒れ込む。


「・・・ね~む~い~・・・」

「・・・」



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