夏の日差しと狼のいろ。
輝く青の光
ツキが広場に出ていくと
わあっと歓声があがった。
ツキは驚いて目を見開く。
皆、青い瞳に
氷のかけらみたいな耳だ。
ツキは皆の歓声をうけながら
旅のこと、仲間のことを話した。
すべて話し終わったあと
小さな子供が駆けて来た。
この前助けてあげた子だ。
「ひめさま!この前はありがとう!」
子供はニコッと笑って
ツキにそう言った。
ツキは、微笑みを返した。
「うん、当たり前だよ」
話が終わると
しばらく町の人たちと話していたが
やがてすっかり夕暮れになり
ツキは手を振って
部屋に戻ることにした。
町の人達は皆やさしくて
すぐにウルーやアルを認めてくれた。
ツキは幸せな気分でいっぱいで
部屋に戻った。