神様修行はじめます! 其の二
目に涙が浮かんだ。


あたしは、彼の事が好き。

あんな言葉を言われても

あんなにキッパリ拒絶されても


それでも彼の事が好き。


彼を想う気持ちが止まらない。

彼に惹かれる気持ちを止められない。


自分じゃどうにもできない。


彼と過ごした時間が

彼とあたしの思い出が

ほんのわずかしかない、それらが

どうしようもなく、あたしの心を熱くさせる。


あんなにも冷たいくせに・・・

彼の全てがあたしの心を捕らえて離さない。



涙が、つうっと頬を伝った。

ぽろりとこぼれて、絹糸の耳に落ちる。


絹糸が、あたしを見上げる。


両目から、交互に涙がこぼれて・・・

見上げる絹糸の顔に、幾粒も幾粒も落ちる。


絹糸は何も言わず、避けもせず

黙ってあたしの涙を受け続けた。

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