神様修行はじめます! 其の二
男の人が、うつ伏せで倒れていた。

しま子が抱き起こす。


「大丈夫ですか!? しっかり・・・」


・・・・・っ!?


あたしは驚いて言葉を失った。

その人のお腹から、ダラダラと真っ赤な血があふれていた。


「うぅ・・・あぁ・・・」

「大丈夫!? 何があったのっ!?」


苦しげにうめく唇からも血があふれる。

目は焦点を失い始めていた。


「か・・・かど・・・」

「なにっ!?」

「かどかわ・・・が・・・」


ゴポッ・・・

口から大量の血を吐き、その人の目は閉じられた。


「いかん・・・! 我が子よ!」

「にーっ!」


子猫ちゃんが、その人の額に顔を近づける。


ぽぉっと淡い光がベールのように全身を包み始めた。


その時、キイ――ンと鋭い冷気が周囲を走った。


熱に侵されきった空気全体が、一瞬で極寒の空気に変貌する。


身を切るような冷気。これは・・・。

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