神様修行はじめます! 其の二
「我が子が一族の者達を治療しておるが、数が多すぎて手が回らぬ!」
「僕も行こう!」
「火災はもう心配要らぬ! 永久頼むぞ!」
「分かった! 案内してくれ!」
絹糸を先頭に、全員が飛び出していった。
バタバタとあわただしい足音が響き渡る。
その足音がどんどん遠くなっていく。
やがて、何も聞こえなくなった。
そして、もぬけのカラになった部屋に・・・
あたしは、ぽつんとひとりで立っていた。
また静寂が訪れたこの部屋に。
皆の後を追うことは、できなかった。
とてもできなかった。
どんな顔をして・・・皆の中にいればいいのか・・・。
焼けた屋敷。
傷ついた一族の人達。
殺されるかも知れない当主さん。
それら全ての原因である刺客達。
殺された刺客達。
ここで、目の前で死んでいった男。
あたしが・・・救おうとした男。
その事実の中で・・・
あたしには・・・
立ち尽くす以外、できる事が何ひとつもなかった・・・。
「僕も行こう!」
「火災はもう心配要らぬ! 永久頼むぞ!」
「分かった! 案内してくれ!」
絹糸を先頭に、全員が飛び出していった。
バタバタとあわただしい足音が響き渡る。
その足音がどんどん遠くなっていく。
やがて、何も聞こえなくなった。
そして、もぬけのカラになった部屋に・・・
あたしは、ぽつんとひとりで立っていた。
また静寂が訪れたこの部屋に。
皆の後を追うことは、できなかった。
とてもできなかった。
どんな顔をして・・・皆の中にいればいいのか・・・。
焼けた屋敷。
傷ついた一族の人達。
殺されるかも知れない当主さん。
それら全ての原因である刺客達。
殺された刺客達。
ここで、目の前で死んでいった男。
あたしが・・・救おうとした男。
その事実の中で・・・
あたしには・・・
立ち尽くす以外、できる事が何ひとつもなかった・・・。