神様修行はじめます! 其の二
鳥・・・鳥はっ!?

見失ったら、また襲われる。

鳥はどこに・・・!?


いた! あそこに・・・!


あたしは目を見開いた。


「絹糸っ!!」


絹糸の体が、怪鳥の大きな足の爪に捕らわれていた。


抜け出そうと暴れる絹糸。


逃すまいと、怪鳥はますます強く絹糸を捕らえる。


ずぷり・・!


怪鳥の長い爪が、絹糸の体にめり込むのが見えた。


絹糸の体が、びくっと震える。


「絹糸―――っ!!」


無我夢中であたしは駆け寄った。

でも・・・


― ゴオォォォ・・・! ―


ほんの少し近づいただけで、また吹き飛ばされてしまった。


地面に転がりながら体を起こす。


絹糸の体に、さらに爪が食い込んだ。

絹糸が、カハッと血を吐く。


絹糸・・・っ!!

< 33 / 654 >

この作品をシェア

pagetop