神様修行はじめます! 其の二
本当に素晴らしい場所。

人も自然も生き物も。

どれをとっても最高級品だよ。


「最高だよ、ここは本当に」


こんなに素晴らしい場所は守らなきゃ。

みんなで守ろうね。

みんなの大好きな、みんなの大切なこの場所を。


赤い顔で、ぼうっとあたしの言葉を聞いていたお岩さんが、ハッとしたように咳払いをした。


「ま、まぁ、ジュリエッタちゃん達の価値に気付いた点は、褒めて差し上げますわ」

「いや、ミミズは別に・・・」

「わたくしは当主の娘。ここを守るのは責務ですもの」


そしてぐるりと周囲を見渡す。


「ここを傷付ける者がいるなら、全力で戦い、守りますわ」

「そのためにも、そろそろお休み下さいませ」


あ・・・


「セバスチャンさん」

「こちらにおいででしたか、お二人とも」


綺麗な姿勢でセバスチャンさんが縁側を歩いてくる。


「探しましたよ。先ほどジュリエッタ達の気配がしたようですが・・・」

「そうだわ! 聞いてセバスチャン!」


お岩さんがセバスチャンさんに駆け寄った。
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