虎猫ゆうゆ。




優しくて大好きなお兄ちゃん。

でも小さなその体に
思い切りいれられた蹴りに
耐えられなくて。



お兄ちゃんは死んでいた。




お母さんも死んでいた。




雪が積もっていく。


真っ白に、真っ白に…








私はいつまでも
二匹の亡きがらに寄り添っていた…。





はじめて生まれた、憎しみという感情。



人間に憎しみを感じた。



人間なんて大嫌い。



絶対に皆の仇をとる…!




私はあの夜、誓った。






…猫だって感情があるし
猫同士で言葉をかわす。




私は、だから、誓った。



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