時空連鎖のクロノス


湿布のような薬の匂い。

また病院にいるのか。

「…」

目を開けると、そこには母さんがいた。

「母さ…」

「どうして沼になんて入っていったの!?なかなかおきないし…心配したのよ!」


沼に…?

「後でお父さんに叱ってもらいますからね」


父さんは生きてるの?


「全く…瑠衣ちゃんが気づかなければアンタ今頃…」

瑠衣?

真の妹だ!

生きてたんだ

「郁奈ちゃんも良樹くんも真くんも心配してたわよ」

郁奈…

「あと、雪ちゃんも学校のプリント持ってきてくれたし」

みんな、無事だ。


俺は成功した。

成功したんだ。

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