スイーツな関係
「麗香」


呼んでも目を覚まさなければ、抱いて連れて行こう。


額に貼ってあった冷えピタは熱とエアコンの空気で乾燥し剥がれそうだ。


剥がしてしまおうと、手を伸ばすと麗香のまぶたがゆっくり開いた。


化粧はこの暑さで取れてしまったが、彼女のキレイさは損なわれておらず、長い睫毛が縁どる黒い瞳にドキッとした。


「あ……着きま……」


ここがマンションのエントランスではないことがわかったようだ。


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