スイーツな関係
「じゃあ智紀さん、後のことよろしくお願いします」


エプロンと三角巾の代用の大判のハンカチーフが入ったバッグを肩にかけると、すぐ近くで見ていた智紀さんに閉店まで頼む。


「麗香さんが彼氏の為に料理スクールか」
「変ですか?」
「僕なら麗香さんに料理しろなんて言わないよ。そんな男やめちゃいなよ」
「嫌です。奈緒さん、あとはよろしくお願いします。店長を見張っててくださいね」


奈緒さんはにっこり笑みを浮かべ、私を送り出してくれた。


料理なんて簡単。
私に出来ないことはない。
そう思いながら、地下鉄に乗り一駅先の料理スクールへ向かった。


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