スイーツな関係
公園の駐車場に車を停めて下りると、海に向かって歩き始めた。
手を繋ぎながらぶらぶらと、暗い海に向かって。

とは言っても、波打ち際までは行かずに手すりの側まで行き、すぐ近くに見えるレインボーブリッジを眺めながら、たわいもない会話をしている。


「今日のシェフのお任せコース、とても美味しかった。ありがとう」
「良かった。麗香に食べさせたいと思っていたんだ」
「私も作れるようになるかな」


そう言った途端に、顔を覗き込むようにして遥人の顔が近くなる。


「本気で言っている?」


え? 私、変なこと言った?


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