スイーツな関係
見ずにはいられない衝動。
私は頭をめぐらし、遥人が向かった先を見た。


嫌な予感は的中した。
遥人はショートカットの細身の女性の元へ行ったのだ。


あの人は……だ……れ?


ショックで身体が小刻みに震える。


「麗香さん? どうしました?」


いつの間にか八木社長が顔を覗き込んでいた。
心配そうな黒い瞳でじっと見ている。


「あ、あの……大丈夫です……」
「顔色が悪いですよ」
「いえ、照明のせいです……」


一刻も早くここから去りたい。


私はゴールドのクラッチバッグをギュッと握りしめて、その衝動をかろうじて抑える。

< 193 / 512 >

この作品をシェア

pagetop