スイーツな関係
「あ、智紀さん」


麗香の口から出た男の名前。

シャワーを浴びようとして部屋を出かけた俺は足を止めた。
引き返し、電話をかける麗香の隣に腰を掛ける。
ベッドがきしむ音をたてて若干沈み、麗香はハッと俺の方に振り向いた。


なんて可愛いんだろう。


オレの顔に自然と笑みを浮かび、麗香の胸を覆うシーツに手をかけた。
シーツをはらりと外すと、麗香が小さな声を上げる。


「あっ!」
『麗香さん? 今どこに?』


唇を麗香の耳に近づけると、男の声が聞こえてきた。


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