スイーツな関係
今の俺に恋人はいないが、甘やかされたお嬢様を恋人にしようとは思わない。
キレイでスタイルの良い彼女に惹かれないわけではない。


俺には夢がある。
店を貸しビルの店舗ではなく、この近辺に土地を買い、店を構えるのが夢。


今は軽い遊びの女は大歓迎だが、重い女はごめんだ。


「彼女、シェフ目当てなんですよね? いいんですか?」
「俺が目当てなのかは知らない」
「そうなんすっか? じゃあ、俺モーションかけちゃおうかな」


そう言われると、内心複雑な心境だ。


「淳平、デザート冷やし過ぎるなよ」
「あ! すみません!」


淳平は急いで大型冷蔵庫に向かった。
オレは厨房の出入口のドアに寄りかかり、いつも彼女が座っているテーブル席を見た。

食後のコーヒーが出されていたが、彼女は頬杖を付き窓の外を見ていた。


なにを考えているのだろうか。


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