スイーツな関係
俺の言葉に麗香は怒ったらしい。

麗香に許しを請いてから彼女たちを招待するつもりだった。
麗香が許してくれるのならば……の話だが。


麗香はバッグを引っ掴むと、中からお財布を取り出し1万円をテーブルに置き、出て行こうとしている。
追いかけようと立ち上がった時、麗香は振り返り――


「遥人のバカっ!」


捨て台詞を言い、一目散に出て行ってしまった。


俺は金をテーブルに置くと、麗香の剣幕に動揺したような彼女たちを置いて追った。


大通りを出ると、すぐに麗香は見つかった。
俯き加減で考え込むように歩いている後姿。


足早に近づき麗香の手首を掴んだ。


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