スイーツな関係
私はそのままデスクに戻りカップを置き、手にクリームを塗ろうと、デスクの引き出しを開けた瞬間固まる。


八木社長の……。


包みを開けないまま放置していた八木社長のプレゼントを見て重いため息が出る。


私もけじめをつけなきゃいけないよね……。


遥人と同棲する前に、きちんと八木社長との事はクリアーにしたい。


そう心に決めて、携帯電話を手にして八木社長へ電話をかけた。


『麗香さん!?』


八木社長の少し驚いた声に、首をかしげそうになる。


「あの、お話があるんですが」
『……いいですよ。夕食でもいかがですか?』
「すみません。右手を怪我してしまって少し不自由なので、お茶だけでいいですか?」


夕食を一緒になんてしたら、期待させてしまう。

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