スイーツな関係
「どのくらい寝てたって……4時間は寝ていたわよ。まったく! こんなになるまで放っておくなんて」


私は自分の中の苛立ちを吐き出すように言っていた。


「……ごめんね、心配かけて……」


亜希は力のない声で謝る。


本当に明日、退院できる状態なのだろうか?
明日になっても体調が良くなるとは思えないんだけど……。


「何があったのよ。あの男、そのスーパーモデルと別れられなかったの?」


もはや紫藤隼人はあの男扱い。


口を開くと、目頭が熱くなっていくのがわかった。
亜希も今にも泣きそうだ。
今までもたくさん泣いたのだろう。
涙なんて、泣いても泣いても枯れることはないもんね。


「……ううん、違うの」


亜希はゆっくりと向こうでの生活を話し始めた。
私の中で、紫藤隼人の評価がころころ変わる。
どうやら気持ちが通じ、愛し合い幸せだったようだ。


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