スイーツな関係
「確かに仕事は楽しかったけど……それは遥人が側にいてくれたから……」
「うん。わかっているよ。そんな麗香を誇りに思ってる」


遥人は私をそっと抱きしめる。
額に口づけられ、身体が離される。
私が手にしている真紅のビロードの箱を取り上げる。


開けて中から取り出すと、私の左手の薬指に指輪をはめてくれた。
サイズはぴったりだった。
私の薬指に一粒のダイヤモンドが輝いている。


「ありがとう。遥人」


うれし涙が頬を伝う。


「麗香、愛している」


遥人は泣き顔の顔中にキスを降らせてくれた。


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