スイーツな関係
******


翌日、待ち合わせしたカフェに亜希は先に来ていた。
私に亜希は気づいていない。
テーブルに向かうと、ひとり笑みを漏らしている親友。


幸せそうね。


「親友の幸せそうな顔を見るのは構わないんだけれど、他の人が見たら敬遠されるわよ」


そう言いながら、対面のイスに腰掛ける。


「麗香っ! いつの間に……。そんなに私の顔って、変だった?」
「それはもう、蕩けそうな顔でヤバかったわよ。幸せそうでなによりだけど」


慌てる様子が可愛い亜希に笑う。
ウエイトレスがやって来てオーダーし、2人だけになると口を開いた。


「電話では詳しく聞けなかったけれど、細か~いところまで話すこと。いいわね?」
「細かくって……1週間前、料理教室の帰りに隼人さんが実家の前で待っていてくれて……」
「うん、うん」


照れながら話す亜希に相槌を打つ。

< 493 / 512 >

この作品をシェア

pagetop