スイーツな関係
目の前に来ると、幼稚園児らしい屈託のない笑みを俺にくれる。


「おかえり。今日も楽しかったかい?」
「うん。たっくんにすきっていわれちゃった」
「えっ?」
「あたしもたっくん、すきー」
「こんど、そのたっくんっていう子を紹介するんだよ」
「うん。でもね? パパがいちばんすきよ」


その言葉に内心、ホッとする。


「パパがおむかえきちゃだめよ」


唐突に何を言うのか。
俺が来てはだめって……。


「ママが忙しいからね」
「う~ん……」
「どうして迎えに来ちゃだめなんだ?」
「だって、パパのこと、おかあさんたちがじっとみてるもん。いつもそう。せんせいだって」


この年で嫉妬?
まあ、嬉しくないわけがないが。

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