そばにいたい。





こんなに心配してもらって。


なんなんだよ。


拓真には心なしか悠真まで心配しているようにみえた。



ガタッ



「拓真?」



いきなりたった拓真よぶ春馬。



「どうしたの?」



拓真は梨香子のキョトンとした声にも腹が立った。



「もういらない」


そう吐き捨て、勢いよくリビングを出ていった。




「俺もいいや、拓真の様子見てくるから」


悠真も拓真に続いて席を立つ。


静かにリビングのドアをしめて階段をのぼっていった。






「…ご、めんな、さい」





誰もはなさない沈黙のなかで、玲菜はあやまった。



「どうして謝るの?」



少し困ったように笑いながら梨香子は問いかけた
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