スイートスキャンダル
“13年”。


言葉にすると短いその中には、柊君が重ねて来た時間が詰まっている。


「遥さん、俺を信じて下さい」


あたしの瞳を真っ直ぐ見つめる彼が、優しい笑みを浮かべた。


その微笑みに困惑しながらも、心はグラグラと揺れる。


「……後1ヶ月で三十路になる女でもいいの?」


「大歓迎です」


「言っておくけど、ワガママ言うわよ」


「全然平気ですよ」


「仕事の愚痴もいっぱい言うし、すっごく飲むわよ」


「とことん付き合います」


「……『やっぱり別れたい』なんて言ったら、末代まで呪うからね」


「言いませんよ」


瞳を緩めてクスクスと笑う柊君に、胸の奥がキュンと鳴いた。


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