オレは妹に恋をする
「…入れよ」

「・・・うん」

恭兄に促されて、

部屋に入る…

相変わらずこぎれいな部屋。

「・・座れば?」

「・・・うん」

いつもなら、

もっと普通に、

もっとたくさん、

楽しい会話をしてるはずなのに・・・


こんなに息苦しい空間になったのは、

初めてだった。


しばらくの沈黙の後…

恭兄が、何かを手渡した。

「・・・あ」

それは、朝置いていった手紙だった。



「それ、どういう意味?」

「…書いたままの意味」


私の答えに、恭兄の顔が歪む。

・・・

私だって苦しい・・・
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