【完】運命は罠と共に
「目が覚めたみたいだし、夕飯でも食べにいかない?そろそろお腹空いただろうから?」


田中さんからの提案で自分が今の時間を把握していないことに気付いた。


急いで時計を確認するとすでに午後7時を過ぎていて、外は真っ暗だった。


今から出かけるの面倒だなー。



「簡単なものでよければ私が作りますよ?」


「作ってくれるの?疲れてない?」


「大丈夫ですよ、しっかり寝ちゃったんで」


ぐっすり寝たお陰で、スッキリとしていたからこれは本当のことだ。


もう作るつもりで、冷蔵庫の中に何があったか思い出しながら、献立を考えていた。




「じゃあお言葉に甘えようかな」


嬉しそうにしてくれた田中さんに、私の表情も確かに緩んだ。


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