【完】運命は罠と共に
余計なことまで考えて、色んな思いと葛藤して、なんか頭の中がぐちゃぐちゃだ。



そんな時ある光景が、私の視界に入ってきてしまった。


女性スタッフとすごく素敵な笑顔で話をしている田中さん。


リハビリが終わった所らしく、リハビリの担当スタッフと病室で話をしていた。

―――ズキッ


あー、やっぱりダメだ。


その光景を見ているのが辛くなった。





自宅に帰っても今日見た光景が何度も何度も頭を過ぎった。


この気持ちは紛れもない嫉妬だ。


まざまざと自分の気持ちを思い知らされた。


「あー、やっぱ好きなんだな」


認めるしかないんだよね?


リハビリの担当スタッフと患者さんが話すなんて、当たり前で日常的な出来事なのに。


それを見てこんな気持ちになるなんて、そう思うとつい声に出してしまっていた。
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