【完】運命は罠と共に
でも移動するってどこへ?


あんまり寝てないから遠くまで移動するのはきついなー。



「とりあえず出ちゃったけどさ、ごめん無計画」



謝られたけれど、あの状態じゃ仕方が無いと思う。


それに色んな田中さんの顔が見れて嬉しい。


本当に田中さんに惚れてるみたいだ。



「俺この辺りあんまり詳しくないんだよね」


トリップしていた所を引き戻された。


この辺か。ゆっくり話が出来るようなところは全く思い浮かばない。




「あのー、嫌じゃなければ私の家に来ます?ここから割りと近いんですけど」


「え?家?」



驚いた田中さんの顔を見て失敗したと気付いた。




ここから近くて、話が出来るところってそれくらいしか思いつかなかった。



全然深い意味とかは無いんだけど。



どうしようか……。



「夜勤明けなので出来れば近くがいいんですよね。他に話が出来そうな場所思い浮かばなくて」



この理由で納得してくれるだろうか。




「金本さんがいいなら、お邪魔するけど」



「私は大丈夫ですよ。すみません私の我が儘に付き合ってもらって」




何とか行き先は決まった。

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