花
「聞いて……くれる?」
香澄が真っ直ぐ、和の目を見て言った。
「……」
話が、前に凛が言っていた″宗谷くんを お勧め出来ない理由″の核心に迫りそうで、
…怖い。
しかし…あの時、
凛と貴史が病院から出て来るのを目撃した時、
和は怖くても全てを受け入れようと、思った。
結果的に、
あの時は凛から貴史の秘密を聞く事は なかったが、
覚悟だったら もう、その時に出来ていた筈…だった。
…目を閉じて、和は ゆっくり と 深呼吸をした。
「………分かりました」