白いジャージ9 ~最終章~





先生がお腹にキスをした。




そして、私の頬にもキス。








「おやすみ、和人」




「え?俺のスイッチ入れる気かぁ?」




「だって、いつまでも先生って呼んでたら、赤ちゃんが“先生”って呼ぶようになるでしょ?」




「はは。そうだな。でも、無理しなくていいよ。先生でいいって」




「うん。おやすみ、先生」




「おう」








寄り添って、静かに眠った。






毎晩、パジャマの中に手を入れて、自分のお腹に触れながら寝た。






まだ、赤ちゃんの動きを感じることはできないけど、そこにいるんだって思うと、愛しくてたまらなかった。






想像していたよりも、ずっとずっと、大事で・・・・・・





かわいくて。



守りたくて。



会いたくて。






本当に、幸せに満ち溢れていた。










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