白いジャージ9 ~最終章~
「離婚したんだってな」
「ああ。俺が悪いんだ。相変わらず、俺はバカだから」
と健二は、自分の頬をパチパチ叩いた。
よく陸上のスタートの時に、健二がやっていたっけ。
「まぁ、また出会いもあるだろう。あきらめんなよ。家族ってやっぱりいいもんだから」
「そうだな。次は失敗しないように大事にするよ」
キャバクラに来たことは、不本意だけど、健二と腹を割って話せたことは良かった。
ここだから話せたのかもしれない。