夫婦の始まりは一夜の過ちから。



お父さんとお母さんが同じ家にいる事も忘れるかのように、今までにない違和感に、ただただ私は声をあげる事しか出来ない。





「痛くない?」





そう心配そうに聞かれても頭を振る程度しか出来なくて。





「良かった。痛みに耐える夏芽ちゃんをもう見たくないし、見たいのはキモチイイって顔する夏芽ちゃんだけだから」





がくん、と今まで以上の衝撃が身体に走り無意識にアイドルにしがみついた。





「可愛い」

「あぁ…、あっ、やぁ!」

「反応してる夏芽ちゃんも。声を出す夏芽ちゃんも…っ」





一つになるってこんな感じなんだ。


じわじわと何かに襲われて、恥ずかしい気持ちも遠いどこかへ飛んでいくようなこれが‘感じる’って事なんだ…



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