夫婦の始まりは一夜の過ちから。

「夏芽ちゃんを好きになって良かった」

「私も好きになって良かった」





そう言ってアイドルの胸にすりすりと頬を当てる。


やっぱり落ち着く。


こうやってアイドルの心臓の音を聞いてると落ち着ける。





「寝れるまでこうやってしてていい？」

「いいよ。俺もこうしてた方が寝れそうだから」





また頭の天辺にアイドルの唇を感じながら、ゆっくりと瞼を下ろした。


ねぇ、アイドル？


私はアイドルの思っている以上に好きだし愛してるよ。


もっと素直になれた時、いっぱいいっぱい気持ちを伝えるからそれまで待っててね？





「夏芽ちゃん、おやすみ」





うん。


アイドル、いや、壱もおやすみ――…