不器用なぼくら

夏がやってくる

梅雨明けも目前



最近は半袖でもいいくらいになってきた




あぁ もうすぐ夏なんだ・・・




みお「夏かぁー・・・」




シュン「夏ですなー」




幸宏「夏だー」




さえ「夏だねー」




明日はお店の定休日



珍しくお客様がなかなか来ない午後




1階の私達はぼんやりしていた




んー・・・




何だか体がだるいなぁ




すると2階から誰かがおりてきた




あ 廉だ




廉「あのさ、って・・・何してるの君たちは」




みお「いや・・・ちょっとぼんやり・・・」




さえ「さーって!仕事仕事!」




シュン「あ、あれ補充しなきゃ」




幸宏「食器だけ先に片付けようかな~」




みお「え!ちょっと!みんな!」




ずるい



みんな逃げてしまった




あぁ また怒られるよー・・・




みお「・・・ごめんなさい」




廉「別にいいけど。あ、みお」




みお「?」




廉「明日はkagayaki恒例行事の日らしいから。1階の皆の予定確認しといて」



みお「うん!今回はどこ行くんだろうね?」




廉「何?楽しみなんだ?」



みお「皆と一緒だもん。そりゃ楽しみだよ~」




廉「そりゃよかったじゃん」




そう言って廉は私の頭をくしゃっと撫でて2階に戻っていった




前の廉とユキちゃんの喧嘩以降




廉は由美さんと別れたみたい




太郎君から廉の話を聞いた時




すごくびっくりしたけど 





でも“廉”は“廉”だから




何も変わったりはしないから




大事な仲間だから




受け止めた・・・と思う




何となくだけど廉は穏やかになった



もともと意地悪だけど優しいのは知っていた



でも なんていうか・・・



雰囲気が 廉を取り巻く空気が



何だか優しくなった気がする




そして私はそんな廉に




何とも言えない気持ちでいつもいる




みお「・・・ふぅ」




とりあえず皆に予定聞かなきゃね




みお「ねぇ!みんな~」
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