彼の秘密。




「あたしのケータイ!!」


彼の手にあったのは
なくなった私のケータイだった。


「ほら、昨日電話したじゃん。」


あ、そういえば。


「…本当にありがとうございますっ」



わたしが相当嬉しそうにしていたことに気がついたのか
彼はにこっと笑った。


「俺の連絡先、登録しといた。」


「え…?」.


「だって君、なんか放っておけないし!」


そう言うと、彼はまた笑って
自分の教室へ戻っていった。




< 34 / 59 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop