【E】指切りの約束【完】




「ねえ、結花」


「…なぁに?」



突然、手を差し伸べられる

と言うよりは、小指を突き出された




「指切りげんまん、嘘ついたら針千本、ってやつやろ」


「え…なにか約束でもするの?」


「ん。ほら、指出して」


「うん…」




小指が絡むと、ぎゅっと力を込めて、




「指切りげんまん、嘘ついたら針千本飲ーます」

「指切った」



一定のメロディに合わせて、ア・カペラで歌う

歌い終わると、2人で大きく笑った




「ねえ、いま、何約束したの?」


「わかんない」


「なにそれ」


「じゃあ今からなんか考える」


「えぇー」




本当、キミは適当だ





< 2 / 10 >

この作品をシェア

pagetop