未来へのボール*WINTER*

でっかい建物の自動ドアをくぐって

中に入ると、広場みたいな吹き抜けが。


お、当たりじゃん。


多分学生ホールであろうその場所は、

確かに広くて、少し低めの舞台と

ある程度の椅子が置いてあった。


適度な席に座ろう。

前から3番目、

真ん中より3個程右寄りの席で決定。


前に行きたくなーいとか言って

1番後ろに行ってみろ。

マジでよく見えないから。

見に来た意味がないっつーの。


「何のサークルか決めたー?」


「……(お?)。」

後ろから女の子の声が聞こえる。


「えー、高校の時帰宅部だったから

運動系はキツいかもって思ってる。」


「え、でも運動得意じゃなかった?」


「体育で週に2、3回とかなら

全然大丈夫だけど…。毎日はねぇ。」


「え、大学のサークルって

毎日活動してんの?」


「え、してないの⁉︎」


「月、水、金とかパンフレットに

活動曜日書いてあるよ。

大抵のサークル週3回みたいだけど。」


「え、ホントだ…。

まぁそれでも運動系は入らないけど。」


「入らないのかよ。」


「適度に活動してる文化系にするわ。」


「じゃあ私もそうしようかなぁ。」


「…。」

ほうほう。なるほど。


パンフレット見れば良いのか!

さっき貰ったプリント系

全部鞄の中に突っ込んじゃったわ。


出すの面倒くさい…。

やっぱり出さなくて良いや。


早く始まんないかなー…。




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