vampire*love2
「ここって…」




着いたのは町外れの古い教会。



もともとは白かったのであろう壁は塗装が剥げて茶色の板がむき出しになり、



ステンドグラスは1部を残し砕け散っている



もうきっと誰にも使われていないその場所はどことなく神聖な雰囲気は残ったままで


「俺たちに神も仏もない。」




そう言って長椅子に優しく桜姫を降ろす。




「縋るものもないのに、この呪縛からは解放されないのね」




どこか遠くをぼんやり見ながら宙に向かって手を伸ばす桜姫。



その白くて細い手をそっと掴み、頬をすり寄せる



「森…」




頬から首筋へ、手が滑り、軽い力で引き寄せられる




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