vampire*love2
「やはり、和樹さまの差し金。目覚めるということは眠っておられる?」



「知らないふりをしないで!和樹さまは旧反乱族からサクラさまを守るためにたった一人で二千人のヴァンパイアに向っていったのよ…!それも相手は吸血鬼を殺せる武器を持っていたのに…!」



吐き捨てるように、少し冷静さを失ったように目を見開いて言う女。



「知らないなんて言わせないわ!!少なくともサクラさまは知っているはずよ!和樹さまをそこへ派遣したのはサクラさまだもの!」




キリッと強い目で俺を睨み、いつの間にか手に握っていた短剣を握りしめている。



「少し、落ち着いて下さい新島先生。それは桜姫に確認しないとわからない。それからそんなものを出してきたら俺は本気でいきますよ?」



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