紅蓮の鬼


「………………、は?」


たっぷり間をとって、楓太が言った。


最早、変顔と言わさざるを得ないような表情をして。


「……てことは…淋って、……え!!?ナニ!!?お前プロポーズされてんの!!?」


漸く手紙の内容を理解した楓太が後退りしながら言う。


「まぁ…そーなるか」


「てか、これって政略結婚なんじゃないの~?」


空木がおどけて言うが、その目は笑っていない。


「えぇぇぇえ!!?お前が!!?淋が!!!??プロポーズされた!!?」


楓太は「信じらんねー!!!」と目をパチパチさせて、大笑いしながら言う。




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