紅蓮の鬼



「それはそうと、大丈夫なのか」


笑っている俺に、淋が真剣な顔をして言った。


主語がないけど、恐らく『血を飲まなくても平気なのか』という意味だろう。


少し咽が乾く程度だし、目も霞んでないし。


「ヘーキ」


漸く笑いが止まった俺は、ドヤ顔をして見せた。


まぁ、その後、淋に『何ドヤ顔してんだ、馬鹿じゃねぇの』とでも言いたげな目を向けられたのは、言うまでもない。




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