紅蓮の鬼



急に、バタァンッッという大きな音がして、会場の全てのドアから武装した人たちが入ってきた。


悪魔族の人達もいれば、ウルフ族やヴァンパイア族の人たちもいる。


どれも接近戦を得意とする種族だ。


「え、ナニ!!?」


状況が理解できてないのは俺だけのようで、アタフタしていると、武装集団のリーダーらしき人が叫ぶ。


「おとなしく縛につけ!」


そう言いながら、武装集団は俺らに攻撃を仕掛けてくる。


「何!!?何!!?何なのコレ!!?」


俺はパニックになりながらも、襲ってくる奴を片っ端から倒していく。


「あーもーワケ分かんねぇ!!!」


「プギャー!!!」


同じことを思っているのか、近くにいたイヴァルが叫ぶ。


――お前は豚か!!!


そう思ってイヴァルの方を見ると、武装した奴が彼に馬乗りになって止めを刺そうとしていた。


「プギャー!!!助けー!!!」


「ちっ」


間髪でイヴァルが何かを唱えた。


すると、馬乗りになっている奴の動きが鈍くなる。


俺は元の速さになる前に、イヴァルに馬乗りになっている奴を思い切り蹴り飛ばした。


そいつはピューンと飛んでいくわけでもなく、ただ、ゆっくりと飛んで行った。


「うわぁ、スゲェ」


ついポロリと、口から洩れた。


イヴァルを立たせてあたりを見ると、俺とイヴァルとポーン姉さんの三人以外の次期魔王候補者はいなかった。




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