紅蓮の鬼
「う…」
淋が体を起こそうとする。
「大丈夫か?まだ寝ていた方が…」
慌てて彼女の近くに寄る。
よく見れば傷なんてまだ塞ぎきってなかった。
ふと、視線を感じて淋に目を向けると、彼女が黙ったまま俺を睨んでいた。
「……………」
「……………」
「……………」
「……………」
それから始まる、にらみ合い。
変な顔して笑わせようと考えたけど、この雰囲気の中では無理だ。
「…………」
「…………」
――やべぇ癇に障ること言ったかも
俺はゴクリと生唾を飲み込んだ。