紅蓮の鬼
里の外に出ると、すでに空木が来ていた。
……それと何故か楓太まで。
「何故ここに楓太がいる」
「なんでって…なんか面白そうだから」
ニィッと笑う楓太。
ワタシは開いた口がふさがらなかった。
「……………」
「な、なんでそんなに睨むんだよ」
楓太はオドオドする。
「ま、いーじゃん?」
空木が割って入る。
「……………」
ワタシは息を吐く。
まぁ、いいか。
我らと関わったし、口封じしたし。
なにより、知っておいた方がいいことがここで教えれるか。
「ワタシの側を離れるな」
「お、マジか!!?」
目をキラキラさせて言う楓太。
「…………」
ワタシは大きくため息をつく。
――できれば、危険な目に合わせたくないんだがな…