密恋~貴方に触れたくて~

桜並木

T大学工学部建築設計科

私が、その大学に入学したのは19歳になる春だった

桜が散り、若葉が茂る桜並木を通りドキドキしながら向かった大学


「あっ、入学式の時に隣にいた人だよね?」


突然、私の肩を叩いて呼び止めたのは、確かに入学式の時に隣にいた女の人だった


「初めまして♪
 私、建築設計の上条綺羅18歳
 千葉県の房総半島出身
 ヨロシクね!!」

「あっ、私も建築設計の月城悠璃18歳
 出身は地元の神奈川県横浜市
 ヨロシク‥‥ね」


極度の人見知りの私は、それを小さな声で言うのが精一杯

それが綺羅と私の出逢いだった

綺羅は、同姓の私から見ても綺麗で美人

男子学生が多数を占めている大学の中で、たちまち綺羅の名前は知れ渡った

そんな綺羅の隣に居るのが、人見知りが激しい冴えない私


「悠璃は、素が良いんだからお洒落して化粧してみたら?
 まぁ~人見知りは、いつか克服するとして、性格は良い
 だから、もっと胸を張って歩こうよ!!
 猫背は禁止
 モデル並みの身長と体系が泣いてるよ!!」


モデルって‥‥

そんなモデルさんに失礼だよ

でも、そんな私は綺羅に言われ続けたせいか、いつしか猫背を止め、化粧をする事も覚えて、綺羅と堂々と歩きたかったから胸を張って歩くように心がけた

すると不思議なもので、今まで見えなかった視界が開けたような気がした

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