青春電車
真正面に彼が居た。
いつも通りに寝ていたけれど
私の胸はいつも通りじゃなかった。
自分の好きな人が真正面に居る。
帰りの電車で会うのは初めて。
見たいけど見れない。
そんな自分が恥ずかしくて顔が
赤くなりそうだ。
それを隠すように私は参考書を
開く。
「次は――駅です、右側のドアが開きます」
アナウンスが鳴ると、彼は
眠たそうに目を開けた。
ドアが開くと彼は降りて行った。
君は私の家の最寄り駅の一つ前で
降りる。新しい情報を得ることが
出来て私の胸は弾んでいた。