危険な瞳に恋してる

本当の秘密

 




 時々街で見かけるような。

 けばけばしいラブホなんかじゃない。

 五つ星のレストランの入っている、豪華なホテルの部屋に着くと。

 紫音は、崩れるように、ベッドに倒れ込んだ。

「紫音……!」

 心配で。

 倒れた、紫音を覗き込むと。

 彼は疲れた顔をして微笑んだ。

「大丈夫だ。
 多分、一時間で起きられる。
 しかし……
 一人で待っているのは……
 ……つまらないかもしれないな……
 嫌だったら、先に、帰れ。
 家に……送れなくてすまないが」

「そんなこと……!
わたし、待ってるから。
 大丈夫。
 紫音は、ゆっくり眠って?」

「……ありがとう……」

 わたしの言葉に。
 紫音は、嬉しそうに微笑むと。

 その目を閉じかけ……思い出したように、無理やり目を開けた。

「……多分。
 何も起こらない。
 しかし……
 もし、一時間半を超えてもオレが起きなかったり……
 ……他になんか変なコトがあったら……
 変に騒がず……
 ……薫に連絡をとって欲しいんだ」
 
< 191 / 313 >

この作品をシェア

pagetop