赤ずきんと黒ずきん。



 ────という訳で、今この状態になった訳である。



 広場には、今は・・・・・

 赤ずきんと羊が2匹、
 黒ずきんと狼が3匹。

 明らかに、パッと見恐ろしい様な風景である。


 
「 ・・・・・お姉ちゃん? これは一体・・・・・ 」

「 そのままの通りよ? 遊ぼうって、言ったじゃない。 」


 
 困惑状態の赤ずきん。
 勝ち誇った表情の黒ずきん。

 性格は、全く正反対。



 
 沈黙がしばし続いたかと思うと。

 黒ずきんは、懐から“光る尖った物”を取り出して。
 その瞬間。
 羊が2匹、逃げて行きました。



「 あっ、羊さんっ!!! 」

「 ・・・・これでもう、アナタは逃げられないの・・・・・
  ───赤ずきん?」



 不気味と思える程の笑みを浮かべ、赤ずきんを見つめる。
 その表情は、まるで悪魔に取り付かれているかの様。



「 お姉ちゃん・・・・・・ 」

「 ・・・・・さようなら。 」



 赤ずきんが言い切らない内に、
 黒ずきんは“尖った物”の先端を赤ずきんへ向け、


 勢い良く刺したのでした・・・・・






「 いやぁぁぁぁーっ!!!!! 」
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