seven kisses
私たちは、付き合ってもうすぐ一年になる。

なのに直紀は、そんな私の不満に気付いてない。

デート中、私が考え事をしていたら、いつものセリフが出てきた。



「どうした?お兄ちゃんに何でも言ってごらん。」

「.......。」

「あれ?何?この空気?」

「.......。」

「え、だって、俺たちって、名前も『直紀』と『瑞希』で語呂合ってるし、兄妹みたいだよね?」

「.......。」

「なんつって。」

「.......。」

「.....ねぇ、ちょっと、怒ってんの?」

「もういい。」
< 77 / 190 >

この作品をシェア

pagetop