seven kisses
初めて会った時、隼人は高校三年生。

早生まれだから、まだ17才。

しかも生徒なんだから、当然、恋愛対象になど、なり得ない。



この位の年齢の男の子が、年上のお姉さんである実習生に憧れるのは、きっとよくある事なんだろう。

実際、チヤホヤしてくれる男子生徒は多く、私は急にモテるようになったみたいな錯覚に陥っていた。



その中でも、隼人の存在は目立っていた。

授業中、ノートも取らずにニコニコしながらずっとこっちを見ていたり、なにかと理由をつけて帰りを待っていたり.......

正直、見た目はタイプだったし、連日繰り出される可愛い攻撃に、悪い気はしなかった。

だからと言って、他の生徒と同じように接するだけで特別扱いする訳じゃないけど、心の中でお気に入りの生徒として登録し、密かに実習の励みにしていた。
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